長い序章が終わって、今日からいよいよ「ディレクターの生活[概要編]」です。ひとつのケーススタディとし..." />
24日にも及ぶ長い序章が終わって、今日からいよいよ「ディレクターの生活[概要編]」です。ひとつのケーススタディとしておおらかな気持ちで見てもらえると嬉しいです。
25才のとき、転職しました。そこは、広告制作会社でもありつつ、映画音楽もつくっているという不思議な会社。さらに、社内初の事務として勤務することに……。
それは、マルチメディアという言葉が使われ出したころ。
デザインと音楽を制作する会社であることからでしょうか。CD-ROMの制作の相談が持ちかけられました。我々も、その企業も初めてのCD-ROMに取り組むことになりました。
……と、ここまでは私のまったく関わりのないところで話は進みました。
なんと言っても私は事務ですから。
そう。別に何の専門のない、事務一般だったのですよ。
作曲は作曲家だし、デザインはデザイナーが行います。それ以外の仕事は、私に指示が飛んできました。
最初は、
「コピーして」
次に、「この話の順に適当な絵を並べて行って」
なんのためなのかよく分からないけど、はさみで切り抜き、貼っても綺麗にはがせるテープで順番に紙に貼つけて行きました。
数日経つと、また
「コピーして」
次に、「この話の順に適当な絵を並べて行って」
と来ました。
またスクラップして行きました。しかし、何度も貼ったり剥がしたりするので、ぱらぱらと落ちてきてしまいます。
私が作っていたのはコンテでした。出来上がるまで何度も切って・貼ってを繰り返しました。
3回目には、「こんな非効率的なこと、ありえない……」と嫌気が差してきました。
明日に続く……。