制作に携わってきたソフトに、太陽系シミュレーターがあります。これは1997年から、いろいろな形でリリースされてきました。
作り出すことって簡単なものではないですよね。
苦労してつくったものならなおさら。何度でも活用したいものです。
太陽系シミュレーターは、科学館展示コンテンツや、インターネット配信、そして書籍添付のCD-ROMに収録したりと何度も媒体やユーザー対象を考慮してカスタマイズしてきました。
ソフトに限らず、オーサリング時の仕組みにもあります。
たとえば、(1)Flash + Director や、(2)Flash + FileMaker の組み合わせです。
ともにインターフェイスにFlashを用いるのですが、制作時間の短縮に役立つお気に入りの方法です。
(1)は、ユーザーイベントをFlashで受け取りDirectorに引数とともに渡します。
DirectorとFlashで処理をわけることでオーサリングを分担可能になり、デバック時間を短縮できます。
また、コンテンツでよくある「テキスト」と「画像」の切り替えには、突合せ表を固有IDとともに「,(カンマ)区切り」のテキストで用意して、DirectorのCastに読み込んで使っています。具体的には、Flashでユーザーがクリックした箇所のIDを引数としてDirectorに渡し、DirectorではそのIDをもつLineの第二引数と第三引数と同一名称のCastをステージに表示するということです。
表示順番が変わっても、Castの突合せ表を入れ替えるだけで修正可能なのでこれまたデバックが楽になりました。
(2)も、ユーザーイベントをFlashで受け取るのですが、引数を渡すのはFileMakerというデータベースソフトになります。
Flash → FileMaker と FileMaker → Flash の際のデータ形式だけ決めておけば、あとはそれぞれ別々に開発が可能です。FileMakerは関数も豊富なうえテキストの処理も得意なので、Flashの扱いやすい配列にして渡すことができます。
分担できること、得意な部分を組み合わせることで、よりすばやく不具合もすくなく制作することが出来ます。
そういう方法を見つけて、何度でも活用する……。
それって、みんなをハッピーにする制作ですよね。(決して横着モノと言うなかれ)