「こんなものを作りたい」という気持ちばかり先走って、現実的に制作不可能な企画を書くことはありませんか?
私に関して言えば、幸いながら?というか、想像力が欠けているのか、実現不可能な企画を書けたことはありません。
そもそも、納期にものを納めるために働いていると思っています。さらにそれは見合った金銭を得るためです。この辺が、庶民的なのでしょうね。
そんなことで、制作の依頼を受けるとまず納期と予算を確認します。それがないとコンテンツの内容をつめる上で下記が不明で進められないからです。
納期と予算から見えるもの:
掛けられる全体経費→制作スタッフ数→月毎の社内制作人数→要望からの技術オプション代→外部スタッフの採用可能か?→外部スタッフの制作ボリューム→外部スタッフの制作時期→スケジュール確保
ここまで見えてから、初めて制作する内容の具体的な検討に入れます。
内容とスケジュールはとても緊密に関わっています。
具体的な要望を聞いた上で、納期から次の順に逆算して行きます。
0.完成
1.デバック期間
2.ベータ版 (データは完璧で、不具合を取り除けば完成するもの)
3.最終データ落とし込み時期
4.アルファ版 (データは一通り入って仕組みもできた。最終データは確認まち)
5.監修やクライアントへの最終提示
6.監修やクライアントへの画像チェック
7.演出系の素材(BGMやアニメーションなど)制作
8.オーサリング制作
9.画像制作
10.監修やクライアントへのシナリオチェック
11.シナリオ制作
12.キャラクター原画制作
13.インターフェイス制作
14.構成案つくり
15.仕様案つくり
項目を出してから、関係を繋ぎます。そうすると並列で制作できる箇所が見えてきます。そうしたら今度は、カレンダーにスケジュールを書き込みます。データの受け渡しは直接結ぶのではなく、必ず1-2日の予備日を含めます。それが進ちょくを全員で共有するための時間にもなるし、何か検討事項が出てきたときの時間にも充てられます。ただし土日は外しましょうね。予定の段階から入れてしまうとあとで逃げ場がなくなりますから。
ここまで作ってみて長くなり過ぎた場合は、仕様書から削れる制作を検討して適度なボリュームを探すか、スタッフの増員が可能かを検討します。