制作の際に人と直接接することは少ないものですが、メールの先にも商品の先にも存在しているのは人間です。
25才で転職した先は、広告制作業でした。時代の流れとともにデジタルコンテンツ制作に推移してゆきました。コミュニケーション方法もメールが主になり、人と会ったり、電話で話したりということがめっきり減りました。
だからこそ、たまに手をかけます。
年に一度のバレンタインデーは、クッキーを手作りします。新社会人のころの先輩に倣った方法です。包装も買ってそのまま使うのではなく、少しだけ工夫します。
久しぶりの友人に会うときは、まず手をにぎります。少しだけ距離が縮まる気がします。
デジタルコンテンツを制作していると、手はキーボードに触れてばかりいます。
意識して手を使わないと深みのない薄っぺらな人間になっていってしまうような気がします。人としてつまらない作り手からは良い商品も生まれないような気がする……。
それに手が器用に動くと、不思議と思考も柔軟になっていっているようなそんな気がしませんか?
……気のせい?