給料とは、自分の技術や時間を提供した対価として得るものです。技術が無いうちは、時間しか売り物がありません。つまり、その時間内に労働することでしか、給料を得られません。当たり前と言うなかれ。本当に理解していますか?
私が、働きはじめたのは中学生のころ、新聞配達でした。
毎朝、団地の階段を上り下りして配達します。エレベーターは、ありませんでした。さて、幾らの給料を得ていたと思いますか?月、4000円程度です。
新聞は配達部数が多いほど、給料も高くなります。たとえば、配達先が4階に1軒のみだったとします。かかる労力は同じでも得られる賃金は、1軒分にしかなりません。条件によって得られる賃金は変化するのです。
ところで私が団地担当になった理由は、背も低く筋力もなく自転車しか乗れなかったためです。「近所、かつ配布部数の少ない(=荷物が軽い)エリア」が適任だったのです。
さて、ほぼ同時期に、ウェイトレスもしていました。母が経営していた喫茶店です。勤務は、土曜日の午後と日曜日のお昼どきでした。
喫茶店のお昼どきは、まるで戦場のようです。一人でも多くのお客さまに一品でも多く注文してもらうことが、その日の売り上げを左右します。
店長(母)は言いました。「無駄に歩くな」と。たとえば、来客が席に着いたら、メニューと水を持って行きます。戻ってくるときに無意味に歩くのではなく、隅々まで気を配るようにしなさいということです。具体的には、食事の終わったテーブルが無いか、水が無くなっているコップは無いか…などのことです。。
二度往復するのか?一度の往復で終わらせるのか?この効率は、利益に直結します。利益を上げるには、席をできるだけ回転させるなければなりません。そのため、注文を受けるのも調理も出すのも食事の終わったお膳を片付けるのも、全てを早く行うことが求められます。
とはいえ、もっと重要なのは、店を出る時にお代をいただくことです。サービスの効率化が店の利益になり、結果として自分の時給にも反映されるのです。
学校の勉強(というか教科書)が嫌いな私は、技術向上は棚上げしなんでも効率的に行うように考えてきたような気がします。
あなたは、技術向上派ですか?それとも徹底効率化派ですか?