傘かしげの気持ち [Edit]

「傘かしげ」とは、雨の降る日に人とすれ違うとき、お互いの傘を外側に斜めにし、傘がぶつからないようにするしぐさです。コンテンツ制作者としてスタートする人や、それを目指して専門学校へ入学する人に大事にして欲しい気持ちです。

学校での学習は、道具の使い方を覚える、いわば基礎です。
デジタルコンテンツの制作にはたくさんの職種があり、それぞれで用いる道具(ソフトウェア)が違います。卒業年度になると就職活動が始まります。企業からの求人には「Webディレクター」とか「動画編集者」とかの職種が書かれているときに、それがどう言う職業なのかわからなければ、選択のしようもありません。
専門学校は2年ですね。1年経たところで、就職活動は始まります。どんな職種に向いているか?もっと具体的に言えばどんなソフトウェアを用いた制作をしているときに自分が楽しいと思えるか?という基本的な部分を見極めるのに1年しかないことになります。何が向いているかを選ぶにはすべての道具を使ってみないことには始まりませんね。
最初の1年の目標は「とにかく道具を使ってみつつ、何かを作る」ことでしょう。
ひと月にひとつのソフトウェアと、考えても12個しか試せません。
ちなみに、私の職種はディレクターですが、コンテンツ制作時に使うソフトウェアは、Flash、Director、Drreamweaver、Fireworks、Photoshop、FileMaker、Toast、Captivate、その他、テキストエディター、ブラウザ、ユーティリティ系がそれぞれ複数です。比べた訳ではないですが、多分多いほうでは無いような気がします。

そして、いよいよ、自分に向いている制作が何かを理解でき、その職種への就職が決まったあとが、本当の意味でのスタートです。詰め込み式に学習してきた数年間はこのためですものね。
入社の日に思うことでしょう。「さぁ、本領発揮だ!」
さて、ここで質問です。本領とは、他人にまねのできないような、その人独特の性質や才能のことです。では、何に対してそれを発揮するのでしょうか?
答えは、「受け取り手」です。
仕事として制作するものには、必ず「受け取り手」が存在します。その方々に何を伝える制作なのかを理解して作ること。これは案外容易です。しかし、きちんと伝わる製品となっているのかを「受け取り手」の視点から考えること。これは、完成した嬉しさの中で見落とされがちです。

「傘かしげ」とは、すれ違う相手を思うことから発生しているしぐさです。自分のためだけを考えていた学生時代から卒業したら、伝える相手や、クライアントや一緒に制作する仲間の視点で少しだけ考えてみてください。それぞれの立場なりの受け取り方や、作品への期待があるはずです。
 

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