ディレクターって何する人?
イラストレーター、デザイナー、アニメーター、オーサリングエンジニア、グラフィッカーなど、コンテンツは、役割が決まっている人たちで協力して作られて行く。
そして、そのどれにもあてはまらない作業が発生したときに対応するのがディレクターである、と私は思っている。つまり何でも屋だ。
とはいえ、この職業にも明らかな利点がある。特種技能が必要無いので素人でもできると言う点だ。周りには専門家がいるので、わからないことは聞けばいいからだ。
そしてその専門家の中でもあぶれてしまった作業なら誰がやっても同じと言える。もし、それがうまく出来なければ、得意なほかの誰かをスタッフとして連れて来てもいい。
だがしかし、どこに「誰が? or なにが?」足りないのかを見極めなければならないので、最初の打ち合わせから最後の納品までずーっと立ち会う必要はある。コンテンツ制作の経験等なくても、そのコンテンツを最初から俯瞰してみていればおのずと手薄なセクションは見えて来るし、次に発生する作業もいち早く理解できる点には疑いの余地はないだろう。
モノを作るということには、正しい段取りが必要とされるもの。
ゆで卵をつくるには、1.鍋に卵をいれる、2.鍋に水をいれる、3.鍋を火にかける、4.鍋を火から降ろす、5.湯切りし冷水で粗熱を取る・・・の手順が必要。水を入れないまま、鍋を火にかけたら、大変なことになる。お湯が沸いてから卵をいれてもダメだし、冷水で粗熱を取らないでもだめ。
専門家はそれこそ専門的な深い知識と技術を持っているがともすれば近視眼的にもなりがちなもの。常に俯瞰から眺めて手順の間違いや、目詰まりの起きているセクションがないか観察している…。
そうだ!「家政婦はみた」の家政婦のようなものかもね。渦中の人より、他人事で眺めている家政婦こそが事実関係をよく理解しているものでしょう。