Brackets 1.0と拡張機能Extract for BracketsプレビューがAdobeから公開されました。後者は、色やフォント、および計測情報などのデザイン情報をPSDから素早く取出して、無駄のない最小限のCSSに換えることができます。Bracketsは、世界屈指のテキストエディタとするため、3年間で延べ45回のリリースが行われました。そして、バージョン1.0として正規リリースされるに至ったのです。本稿はBrackets Blogの2014年11月4日付記事「Brackets 1.0 and Extract for Brackets (Preview) Now Available」にもとづいて、その内容をかいつまんでご紹介します。
Bracketsの最近のリリースで、多くの機能が加えられました。マルチカーソルや分割ビュー、テーマサポート、そして多くの修正や強化です。このたびのリリース1.0では、カスタムキーバインドが採入れられ、Bracketsで用いるショートカットキーの組合せが変えられます。たとえば、BracketsのショートカットキーをSublime Textと揃えることもできます(brackets Wiki「User Key Bindings」参照)。
また、このリリースは、クイック編集の結果が折りたためます。すると、LESSやSCSSファイルを使って生成されたCSSファイルなど、書替えたくない結果がファイルから隠せるのです。また、JavaScriptのコードヒントは、フィルタしているとき大文字小文字を区別して、より正確になりました。
Brackets 1.0に加えて、Extract for Bracketsのプレビュー版もリリースされました。Extract for BracketsはCreative Cloudサービスで、PSDの情報やアセットがテキストエディタで直ちに見られます。PSDから色やフォント、計測情報、グラデーションその他を、CSSやHTMLのコンテキストコードヒントのかたちで示します。また、レイヤーは画像として取出し、PSDの情報をプリプロセッサ変数の定義に使って、オブジェクト同士の位置関係も得られます。これらによって、デザインから開発への流れが改善し、ワークフローが速められるでしょう。Extract for Bracketsプレビューは、単独の拡張機能をダウンロードしてBrackets Extension Registryに加えることもできますし、Brackets 1.0をbrackets.ioからダウンロードすればすでに含まれています。
Brackets 1.0の後もリリースは頻繁に行われ、つぎは3ないし4週間後が予定されています。現在、デザインをサポートするコーディングツールを求めるニーズが満たされていません。Adobeはその分野の強みを活かしていくようです。現在、SVG編集をより強化し、さらに視覚的なインラインエディタを加えることなどが計画されています。