Flashランタイムのロードマップのアップデート [Edit]
投稿者:野中 文雄 | 投稿日:2013.08.17 | [業界ニュース]
2013年8月16日付けで「Adobe roadmap for the Flash runtimes」がアップデートされました(Adobeサイトの言語設定を[United States]にしないと、リンクは日本サイトに転送されます)。ただし、日本語版はまだ更新されていないようです。そこで、追加の記述について簡単にご紹介します。
Flash Player 11.7 / AIR 3.7
Flash Player 3.7とAIR 3.7は、2013年4月にリリースされました。セキュリティと安定性を引続き重視し、ゲーム向けの機能を加えました。おもな機能はつぎのとおりです[*1]。
- Androidのキャプティブランタイムのデバッグ
- OUYAコントローラのサポート
- iOSで2番目のSWFファイルを外部でホスト
- iOSで共有オブジェクトのiCloudへのバックアップ回避機能
- 16ビットテクスチャをサポートすることによりメモリ管理を改善
Flash Player 11.8 / AIR 3.8
Flash Player 11.8とAIR 3.8は、現行のリリースです。ゲームの機能を主眼とし、セキュリティと安定性を高めました。おもな機能は、つぎのとおりです[*2]。
- 表示リストの下層も含めてMovieClipを停止する機能
- デスクトップブラウザとAndroidにおけるゲームパッドのサポート
- テクスチャのサポートを最大4,096×4,096まで拡大
- RectangleTextureクラスのサポート
- iOSでLZMA圧縮されたSWFをサポート
- モバイルAIRでデータグラムとサーバーのソケットをサポート
- デスクトップAIRのStageVideo
Flash PlayerとAIR「Irving」および「Jones」
Adobeでは、つぎのふたつのリリースをそれぞれ2013年の終わりと2014年の始まりに予定しています。これらのリリースもプレミアムビデオとゲーム、セキュリティ、安定性を重視していきます。おもにつぎのような機能を検討しています。
- デスクトップFlash PlayerとAIRのOS X Mavericksのサポート
- iOSのパッケージ時間の大幅な削減
- モバイルにおけるActionScriptの並列処理(ベータ)
- iOS 7のサポート(Appleの予定による)
- Windows 8.1 PlayToのサポート
- Windows 8.1のタブの扱いの改善
- Internet Explorer 11のバックナビゲーションキャッシュのサポート
- AIR AndroidでXXHDPIアイコンをサポート
- Mac OS Xで(dmg)ではなくpkgインストーラをバンドル
[*1] 詳しくは、「リリースノート | Flash Player® 11.7、AIR® 3.7」をお読みください。
[*2] つぎの記事が参考になります。akihiro kamijo「Flash Player 11.8 ベータと Adobe AIR 3.8 ベータの公開」、「Flash Player 11.8 & Adobe AIR 3.8 の公開」。