Flash CS4 Professional 10.0.2アップデートの概要 [Edit]

Flash CS4 Professional 10.0.2アップデートが公開されました。Adobe Flash ProfessionalプロダクトマネージャRichard Galvan氏のblog「Galvan on Flash」に具体的なアップデート内容が説明されています。そこで、氏の5月13日付のblog記事「Flash CS4 update now available」にもとづき、その概要をご紹介しましょう。

今回のFlash CS4 Professional 10.0.2アップデートでとくに重要なのは、以下の3つの場合に起こったとされるパフォーマンスの問題を解決したことです。

  1. オブジェクトのステージへのドラッグ、タイムラインの操作、シンボルの編集モードへの切換えを、大きなファイルで行う場合。
  2. データのサイズが大きかったり、シンボルの入れ子が多く使われたファイルを開く場合。
  3. [ライブラリ]におけるスクロールやアイテムの選択、アイテムのステージへのドラッグ、シンボルの編集などを行う場合。

「Galvan on Flash」には、さらに具体的な修正・改善の内容が、詳細なリストとして掲げられています。それらの対処された問題のうち、筆者の視点からおも立ったものを簡単にまとめてみました(詳しい内容を知りたい方は、blog記事をご覧ください)。

  • 以下のようなタイムラインやシンボルの操作がスムーズでなかったり、時間がかかったりする。
    • タイムラインの操作や[enter]キーによる再生(ActionScript 3.0ファイル)。
    • ステージ上のオブジェクトの操作、移動、編集(ActionScript 3.0ファイル)。
    • フレーム数の多いタイムラインの操作。
    • フレームの選択。
    • 複雑なインスタンスを[同じ位置で編集]。
    • [同じ位置で編集]モードの終了。
    • オーサリング時のタイムラインの再生(最悪ハングアップ)。
  • [ライブラリ]のアイテム数が多かったりデータが大きいと、アイテムの操作に以下のような問題が生じる。
    • アイテムの選択、とくに大きなサムネールプレビューをもったMovieClipシンボルの選択が遅い。
    • CS4ファイルで、シンボルのステージへのドラッグが遅い。
    • パネル内のスクロールが遅い。
    • メモリを大量に消費。
    • アイテム数が多いとき、ダブルクリックでハングアップ。
    • タイムラインを操作した後パネルからステージにドラッグすると遅い。
  • 入れ子にしたシンボルの操作に、以下のような問題が生じる。
    • 2DのMovieClipシンボルに3Dのシンボルを入れ子にしたとき、3Dツールやパネルが正しく動作しない。
    • 3Dのシンボルを入れ子にした2Dシンボルの[同じ位置で編集]が正しく機能しない。
    • 入れ子にした大きなシンボルをステージにドラッグするとハングアップ。
    • 入れ子にしたMovieClipを分けるとインスタンス名が消える。
  • テキストの問題
    • デバイスフォントが消える。
    • フォントが多数使われたTextFieldをステージ上で選ぶとクラッシュ。
    • 入れ子にしたシンボルにたくさんのテキストを使うとパフォーマンスが落ちる(ActionScript 3.0ファイル以外)。
  • ActionScriptの問題
    • [自動フォーマット]をしたとき、ifステートメント内に配列があって++--の演算を行っていると、コードが壊れる。
    • フレームラベルを指定したMovieClip.gotoAndPlay()メソッドの動作がCS3と異なる。
    • [フレーム内のクラスの書き出し][*1]の動作がCS3と異なる。
  • ファイルの問題
    • 多くのMovieClipを入れ子にしたファイルは開くのが遅い。
    • ファイルの開け閉めを最適化(改善)。
  • ホットテキストの不具合やクラッシュを引き起こす問題の解決など。

[*1] 英語の項目名は"Export classes in frame"ですので、邦訳は「クラスを書き出すフレーム」とするのが正しいでしょう。

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