[静止テキスト]から作成したボタン(ButtonでもMovieClipでも)のヒット領域は、Flashのもともとの動作としては文字の上のみで、文字の中のすき間や文字の間はマウスポインタも矢印カーソルに戻ります(図001)。
図001■Flashの伝統的なテキストのヒット領域
ところが、何かのはずみに、テキストの領域全体が、ヒット領域として認識されることがあります。Flash 8以降で確認されている動作です。
図002■何かのはずみでテキスト全体がヒット領域に
Flash 8といえば、[フォントのレンダリング方法]の機能が加わり、アンチエイリアスプロパティを選択できるようになりました(図003)。[アンチエイリアス(読みやすさ優先)]が選ばれていると、このようにテキスト全体がヒット領域になるようです。気になる場合には、[アンチエイリアス(アニメーション優先)]を選択します。Flash CS3でも動作は変わっていませんので、仕様なのかバグなのかは微妙です。
図003■[フォントのレンダリング方法]でアンチエイリアスプロパティが選択できる
ただし、Windows環境(XPおよびVistaで確認)では、また別の問題も確認されています。[アンチエイリアス(読みやすさ優先)]が選択されているとき、テキスト領域右外側までヒット領域として認識されます(図004)。テキストの右肩に、見えない何かが取り憑いているようです。少なくとも、このオカルト現象は、仕様とはいえないでしょう。
図004■Windows環境ではテキスト右外側までヒット領域として認識される
[2010年7月12日追記] Flash Professional CS5/Windowsでも、ヒット領域が正しく認識されないという問題は生じるようです。解決する方法としては、ボタンシンボルのヒットフレームに正しい領域を描くことでしょう(もちろん、フレームにテキストは置きません)。